八王子民がうらやましい…!「寿司ワールドチャンピオン」の大将が握る「淳ちゃん寿司」の旨さに完全幸福してしまった

グルメまとめ

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お寿司って、本当に美味しいですよね。ニューノーマルにおける外食でも、「焼肉にするか寿司にするか」なんてよく取り上げられてますし、特に回転寿司業態は、ファミリー層を中心に絶対的に支持されてます。

 

でも「毎回廻るお寿司じゃなくて、たまにはカウンターのお寿司屋さんでしっかり食べたい、できればコスパ良しのお店で(キリッ」なんて方、きっと多いと思うんです。

 

そんなアナタに今日は読んでほしくて書いてます。都心から少し電車に乗るだけで、廻ってないお寿司をお値打ち価格で食べられるお店に、八王子市で出会えましたので紹介させてください。

しかもそこの大将、寿司職人の世界大会でなんとチャンピオンに輝いたことがある方だとか。

 

これはもう行くしかないですよ!

 

やってきたのは、京王線・山田駅(八王子市)。

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この記事を読んでいるほとんどの方が降りたことのない駅だと思います。

ですが、読み終わった後には全員が行きたくなっちゃう駅なので、せひこのまま3分ほど読み進めてくださいませ。

 

山田駅から徒歩3分で到着するのがコチラ!

2020年9月17日にオープンした「淳ちゃん寿司」です。

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さっそく、お邪魔しましょう。

暖簾をくぐった瞬間……威勢のいい大将の声。

 

「ヘイラッシャイ!」

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あまりのかわいさにカメラを向けてカシャリ!

大将の地引淳(じびき じゅん)さん。

お寿司屋さんになるために存在するような名字じゃありませんか。

 

大将の近くで握ってもらったそばから食べたいので、カウンターに座らせていただきましょう。

こちらは「好きなものを好きなだけ食べてもらいたい」という想いから、“お任せ握り”ではなくアラカルトでの注文形式を採用。

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※店舗は新型コロナウイルス感染症対策を実施しており、取材も対策を講じた上で2020年11月に実施しました。

 

 

うひょー、ほとんどの廻るお寿司レベルのお値段!

たまらん! 迷う! どれにしよう…。ここは初手から、お寿司のド定番を強気に攻めてしまおうか。

 

「『マグロ全部』、お願いします!」

 

ワクワクするネーミングだなぁ♪

ドキドキしていたら、あっという間に「ヘイ、お待ち!」

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▲「マグロ全部」(900円)

 

なんですか、大トロ・赤身・中トロの三連コンボは!

握りの上には、さらにお刺身が載っていて“亀の親子”状態なんですけどー。

 

まずはお刺身をつまみとして食して、その後、握りをガブリといくスタイルらしいです。

こういうの、嬉しい。だってマグロはお刺身でも、握りでも楽しみたいですもん。

 

この日のマグロは千葉産。

生マグロということで、舌触りが滑らか。

 

刺身を味わったら、いよいよ握りです。

いっちゃいましょう、パクっ!

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ありがとう地引さん、ありがとうマグロさん、ありがとうお寿司という食べ物!

マグロ赤身特有の旨味と、心地のよい酸味がたまりません。

 

中トロのほうも、ほどよい脂の乗り具合でしつこさもなく、さすが生マグロの新鮮さです。

 

さて、どんどんいきますか。

「アラカルトだと迷う」って方は、壁に目をやりましょう。

オススメにぎりのリストが貼ってあります。

この日はこんな感じ。

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左側の“三貫”シリーズを注文すれば、迷うことなし!

 

まずは、この三貫。

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▲「光物三貫」(500円)

 

出ましたワンコイン!

〆サバ・イワシ・アジでやんす。

 

まずはアジをパクっと口に入れて感動、そしてイワシをパクっと食べて感涙。

青魚特有の臭みナシ。〆サバもちょうどいい締め具合。光物で寿司職人の実力がわかるってもんです!

 

こうなったら、リストを下から順にいきましょう。

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▲「白身三貫」(700円)

 

おいおい、カンパチ・タイ・ヒラメの三貫が700円かいな!?

まずはカンパチを…ほぉ~上品な脂の乗り具合です。

そしてタイとヒラメは、お店がお店なら一貫で700円でもおかしくないレベル。

私、関西人ゆえ、白身にはうるさいですが、もう一度いいましょう…

 

このクオリティで三貫700円は驚愕のお値段ですよー!

 

もはや心配になるほどのお値打ち価格です。

 

どんどんいっちゃいましょう。「活貝三貫」GO!

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▲「活貝三貫」(900円)

 

ツヤツヤ新鮮なホッキ・赤貝・つぶ貝。

赤貝はヒモも載っていて、再び「こういうの、嬉しい」という、お・も・て・な・し。

 

どの貝も文字どおり活きがよく、歯を押し返す弾力と潮の香りを満喫できます。

嗚呼こりゃこりゃ、日本酒のペースが速くなっていけねぇや。

 

というか、この値段で本当にいいのだろうか…。

 

さらにいきましょう。

お次は…と、再び壁に目をやると

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完全にそそられるメニュー名を発見。

なっとうにチャンジャ? なっとうにすじ子?

 

「“なっとう軍カン”シリーズ、お願いします!」

 

で、やってきたのがコチラ。

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▲「チャンジャなっとう軍カン」(400円)

 

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▲「すじ子なっとう軍カン」(400円)

 

攻めてきたぞー、とんでもない軍艦が!

ひきわりなっとうに、とんでもない艦長“チャンジャ&すじ子”が載っております。

 

口内調味すると、ひきわりなっとうにチャンジャやすじ子がほどよい塩気と旨味を与えて、絶品。

 

なっとう好きはマストで頼んでくだささい。

この軍艦には「参りました!」の白旗をあげるしかありません。

 

いやー、ここまでの握り、すべて最高。そしてマジでお値打ち価格過ぎる。

だんだんお腹が膨らんできたので、おつまみなんか頼んじゃいます。

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▲「あん肝ポン酢」「白子ポン酢」

 

ハーフ&ハーフ、柔軟なご対応をしていただきました!(ありがたや、ありがたや~)

手づくりのあん肝の濃厚な旨味が、口でとろける!

そして、初めて食べました、ボラの白子。

これが驚くほど臭み皆無で、クリーミーで美味い。

濃厚過ぎないのもよい。

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▲「なめろう」(600円)

 

丁寧にたたかれたアジを、海苔に巻いていただきます。

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早くも出ました、お酒泥棒オブ・ザ・イヤー(個人的)第1位!

味付けも濃すぎず◎。

新鮮なアジならではの上品さです。

 

 

さて、そろそろシメにかかりますか。

と、アラカルトに目をやると…

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メニューの「300円」欄に「エビマヨキュー」「エビフライ」の文字が。

 

廻らないお寿司屋さんぽくないメニューだけど、さっき横のお客さんが頼んでいて、ビジュアルがめっちゃ気になってたんだよなぁ。ならば、いっちゃいましょう!

 

はい、やってきました、このビジュアル!

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▲「エビマヨキュー」(300円)

 

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▲「エビフライ」(300円)

 

うひょー、立っとる立っとる!!

なんておめでたい巻物なんだ。

 

「エビマヨキュー」はプリップリ、「エビフライ」はサックサク。

美味しい、楽しい、大好き!

 

これは子どもと一緒に来たら、テンション上がりまくり間違いなし。

いや、大人も自然と笑顔になって、カメラを向けちゃうことでしょう。

 

こういう子どもも大人も楽しめるお寿司屋さんって本当にありがたいんですよね。家族連れだとついつい廻るお寿司を選びがちだけど、こちらのお店なら家族全員で楽しめる! ちなみに大将いわく「家族連れも大歓迎」とのこと。

 

 

せっかくのシメは、こんな贅沢も。

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▲「うに」(600円/一貫)

 

キレイに形をキープした、新鮮なうにがドーンと載っております。実に贅沢な、うにの軍艦。

口いっぱいにうにの旨味が拡がり、舌の味蕾一つひとつに染み込んでいきます。

嗚呼、生きててよかった…と感じる瞬間。

 

ふぅー、お腹いっぱい。

 

そう思ったところで、メニュー表の右下に気になる文字を発見。

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そう、知っている人は知っている、あれです。

 

何かというと、これです。

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▲「〆のギョク赤」(300円)

 

要は、半熟卵が入った赤だしのこと。

トロっとした黄身を携えた卵は、そのまま一口でいくもよし、赤だしの中で溶くもよし。

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お腹パンパンに食べて、好きなお寿司でシメて、「〆のギョク赤」でさらにシメて……

 

「淳ちゃん寿司」最高やないかーい!

 

今回のお寿司は2人で食べましたが、ちゃんと何杯か飲んで、1人6,000円チョイって信じられます!?

お客の心をくすぐる握り・巻物・軍艦が考えられないお値打ち価格。

しかも握ってくださったのは、寿司職人のワールドチャンピオンですからね~。

 

これはもう、大将の地引さんにお話を聞いてみるしかありません!!

 

f:id:linakawase:20210110135013p:plain地引さんがお寿司の道に進んだ経緯と、その後の経歴を教えてください。

 

f:id:linakawase:20210110135036p:plain寿司職人の道を選んだのは、身内に寿司屋がいたからですね。まずは住み込みで高幡不動の「大政寿司」に入りました。8年ほど修行して退社し、その後は1店舗2年と決めて、いろいろなお店で修行しようと決めました。

築地「すし岩」、下高井戸「旭鮨総本店」などを経たところで、あえて回転寿司も経験してみようと思い立ち、とある回転寿司チェーンで働きはじめました。最初は「たかが回転寿司」と軽く考えていたのですが、その面白さや奥深さにハマってしまい、結局30歳から49歳まで勤務することに。入店してすぐに役職が付き、半年で店長になりました。その後、エリアマネージャーになって若手の育成や経営なども経験しました。

 

f:id:linakawase:20210110135013p:plainさまざまな寿司店で職人として働いてきただけでなく、回転寿司チェーンで経営まで経験されたんですね。さらに、寿司職人のワールドチャンピオンにも輝いたとお聞きしました。

 

f:id:linakawase:20210110135036p:plain2015年、ノルウェー水産物審議会と国際すし知識認証協会が共同で開催した「グローバル寿司チャレンジ」という寿司職人の世界大会に参加したんです。日本予選大会で優勝し、日本代表として世界決勝大会に出場しました。決勝では14カ国の代表が「江戸前寿司部門」と「創作寿司部門」の合計点で競い合い、なんとか優勝することができました。

 

f:id:linakawase:20210110135013p:plainそれは凄い! 今日のお寿司も本当に美味しかったです。仕入れはどこでされているのですか? その際に心掛けていることなどと合わせて教えてください。

 

f:id:linakawase:20210110135036p:plain八王子の北野市場と 豊洲市場から仕入れています。意識しているのは 毎日市場に行き、仲買さんといった取引先とのコミュニケーションを欠かさないことでしょうか。そうして情報収集を怠らず、少しでもよい魚を仕入れるようにしています。あとは、お客様を飽きさせないように、寿司の可能性へのチャレンジを心掛けています。

 

f:id:linakawase:20210110135013p:plain寿司ネタの新鮮さも、お客さんを飽きさせない“ネタ”も最高です! 次に、お店で大事にしていることがあれば教えてください。

 

 

f:id:linakawase:20210110135036p:plainまずは元気な接客。そして、ブレない寿司のクオリティです。「この前はよかったけど、今日は微妙だな」とならないために、一定のクオリティを保つよう努力をしています。また、ひとつの素材から何個かメニューを用意したり、同じようなメニューでもネタを回転させたりしながら、遊び心も忘れぬよう心掛けています。

 

f:id:linakawase:20210110135013p:plainオーソドックスな握りだけでなく、軍艦も巻物も遊び心があって楽しかったです。あと、大将の明るいお人柄とか、軽妙なおしゃべりも最高でした。只者ではないと感じましたが、お寿司の道に進む前に何かされていたのでは?

 

 f:id:linakawase:20210110135036p:plain実は、親父が落語家(初代 三遊亭歌橘)だったんですよ。もう亡くなりましたが、立川談志師匠や立川志らく師匠なんかも家に来たことがあって、いつもふざけた親父でした。演芸場にも連れて行ってくれましたよ。あと、オヤジは食べ歩きが好きだったので、飲食店にもよく連れて行かれました。喋りは、親父譲りなのかもしれません(笑)。

 

f:id:linakawase:20210110135013p:plainそうだったんですね! どおりで喋りが玄人だと思いました。そんな明るい地引さんの今後の展望、夢を教えてください。

 

f:id:linakawase:20210110135036p:plain念願だった自分のお店を始めたばかりなので、まずは1日1日を大事にしていきたいです。数ある飲食店の中から、ウチを選んで来店してくれたことに心から感謝する。その気持ちを忘れず、地道に営業するまでです。 若い衆も、こんな厳しい世情にありながら私について来てくれているので、しっかり面倒を見ていきたいし、もう一人若い衆を入れて店をもっと活性化させたいです。「飲食業は働き口として人気がない」なんて話も聞きますが、休日・労働時間・給料などの労働条件も一般の会社のようにキチンと整えたい。そうして、いい職人を育てていきたいですね。私なりに、飲食業がよい方向に進んでいけるよう、力を尽くしていきますよ。

 

 

 

…大将のアツい想い、しかと受け止めました!

 

どうですか。京王線山田駅にある「淳ちゃん寿司」、がぜん興味が沸いたでしょ?

 

  • お寿司のネタが新鮮
  • ワクワクするメニューがいっぱい
  • お値打ち価格過ぎる
  • 握ってくださる大将がワールドチャンピオン
  • 大将の喋りが噺家譲り
  • 大将の想いがアツい

 

挙げていけばキリがないくらい、魅力あふれる寿司店。

電車を乗り継いででも、十分すぎるほどお釣りが来ます!

 

こんな時代だからこそ、遠い土地ではなく近場へ足を伸ばす…その途中で素敵な寿司店に立ち寄るなんて、最高じゃないですか! 「淳ちゃん寿司」に行けば、都心の何分の一かの値段で、ワールドチャンピオンにもなった大将が握る寿司を堪能できますよ。

 

ちなみに、同店ではこんなに豪華なテイクアウトも販売しています。

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お寿司は昔から仕出しや出前も対応している業態ですから、テイクアウトも文句なしの美味しさが伝わってきます。

握りは基本…1,500円、2,000円、2,500円、3,000円(1人前・税別)がありますが、「他も柔軟に対応するので、ジャンジャン相談してください!」と、淳ちゃん。流石です。

 

さぁ、「淳ちゃん寿司」にヘイラッシャイ! スシ食いねェ!!

 

 

(編集:漆原直行) 

 

紹介したお店

※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください。

 

著者プロフィール

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フードコーディネーター・野菜ソムリエ・食育インストラクター・BBQインストラクター等、7つの食の資格を持つ料理芸人。 料理教室講師・食のイベントMC・レシピ開発・食品プロデュース等を務め、“最強料理芸人”の異名をとる。EX「『ぷっ』すま」やTBS「爆問パニックフェイス」の料理バトルでは優勝を果たしている。その他の出演歴は、NHK「グッと!スポーツ」・NTV「得する人損する人」・TBS「はなまるマーケット」・TX「TVチャンピオン極」等。

Twitter:@cook_inoue
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Source: ぐるなび みんなのごはん
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