お願いです! 聞いてください!!
漁港直送で鮮度抜群のお寿司+90分飲み放題500円の店を見つけましたよ!!!
え? そんなオイシイ話があるものかって? いやいや、本当です。聞いてください。
見つけてしまったんです。
そう、「独楽(こま)寿司」という名の楽園を……!
「独楽寿司」は、神奈川県大和市、相模原市、座間市、厚木市、東京都八王子市、多摩市など郊外のロードサイドを中心に展開している回転寿司店。
※座間市、厚木市では「まさのすけ本店」という屋号で出店しています。
値段は一皿120円~ですが、決して侮ってはいけません。ネタはいずれも小田原漁港などで水揚げされたばかりの相模湾の新鮮な魚介類ばかり。
たとえば、見てくださいよ、この「生シラス」(250円)。生シラスは鮮度が落ちるともっとクタっとしてしまうのですが、ピッチピチです。これが250円ですよ。
そして驚くべきは、アルコール飲み放題が90分500円(税別)という超・超・超良心的な価格設定! ソフトドリンクじゃないですよ、アルコールですからね!(※永山店では行っておりません)
しかも、お一人さまでもOKときたもんだ。たまに、ありますよね。平日でも「今夜はしこたま飲みたいなぁ」ってとき。そんなとき、鮮度抜群のお寿司をつまみながら、ジョッキを傾けてみるなんていかがでしょうか。
鮮度抜群のお寿司は、お酒と一緒ならなお美味しい
うかがったのは、独楽寿司の大和本店。店内はカウンター席とボックス席があります。数に限りはあるもののキッズシートも完備されているので、小さな子ども連れでも安心です!
店内の水槽には漁港から届いたばかりのアジが生き生きと泳いでいます。回転寿司でおろしたてのネタが楽しめるだなんて、贅沢すぎる。
回転寿司ですが、レーンにお寿司が流れることはありません。タッチパネルからの注文を受けたらカウンターのなかにいる職人さんが一貫一貫丁寧かつすばやく握って、席まで届けてくれます。
では、早速注文してみよう!
どのお寿司も気になるところですが、まずは各テーブルに用意されている「本日のおすすめ」から!
小田原漁港で揚がったその日おすすめのネタを一皿で味わえる「小田原三点盛」(350円)と鮮度が決め手の「生アジ」(250円)、そして忘れてはいけないのが……
そう、「アルコール飲み放題セルフ式」(税込550円)! 飲むぞ~~!!
注文を待つ間に、アルコール飲み放題コーナーへ。ファミレスのドリンクバースタイルで自分が好きな飲み物を用意します。
ちなみにメニューは発泡酒、日本酒(熱燗・ぬる燗)の他に、ハイボールやサワー各種など。500円とは思えない、ラインナップの充実ぶり。
まず乾杯は発泡酒で。自動ビールサーバって無限に出てきそうでテンション上がります。
あ~、うまそう……!喉が……喉が鳴ってる……!!!
そうそう、ジョッキには酒飲みを肯定してくれるメッセージの数々が刻まれています。酒飲みの神様こと吉田類さんのメッセージが刻まれたジョッキもあるので、ファンの方はぜひ探してみてください。
そうこうしていたら来ました、「小田原三点盛」!
左から、カゴカキ鯛、ショッコ、カツオです。カゴカキ鯛は磯にいる縞模様の魚で身の締まりが特徴。ショッコはカンパチの子どもです。いずれにしても珍しい魚ばかりで楽しみ!
そして生アジも到着! 見てくださいよ、このエッジの立った切り口。見た目だけで新鮮さが伝わってきます。
では、ジョッキ片手にいただきたいと思います!カンパ〜イ!!
……え、あの……めちゃくちゃ美味しいんですけど……!
歯応え抜群、生臭さや磯臭さはいっさいなし。どれもすごく新鮮で、回転寿司で食べているとは思えないクオリティーです(カウンターのお寿司屋さんは行ったことないけど)。
そしてお酒を流し込むと、口の中で一層際立つお寿司のうまみ。はあ……極上すぎる……!
さてさて、じゃんじゃん注文しましょう。
続いては、大定番の「本鮪三点盛」(680円)。左から大トロ、中トロ、赤身です。大トロがこんな値段で味わえるなんて!
そして、「活貝三点盛」(680円)。左からつぶ貝、赤貝、石垣貝です。漁港直送かつ店内でさばいたものを提供してくれるので肉厚で鮮度抜群。絶対にお酒に合うでしょ!!
正解中の正解でした。中トロや大トロの甘味や貝の風味がお酒に合うof合う。特に「活貝三点盛」は酒飲みのための一皿といっても過言ではないと思います。
続いては店内で仕込んだ自家製の「〆さば」(200円)に、
相模湾の人気者「天然金目鯛」(400円)、
そしてボディビルダー&アスレチックトレーナー・山本義徳さん考案のタンパク質豊富なイカ、エビ、ホタテの「筋肉三点盛」(250円)を注文。
三点盛の種類が豊富なので、ひとりでもいろんなネタを楽しめます! 筋肉三点盛をお酒で流し込む背徳感たるや……!
そうこうしているうちに流石にお腹が満たされてきたので、そろそろフィニッシュ。
ラストを飾るのは、見た目のインパクト抜群な「ふわふわジャンボ一本穴子柚子塩」(680円)と「さばガリ巻」(250円)。お酒はハイボールにチェンジしました。
「さばガリ巻」は、〆さばとガリ、そして大葉の細巻。お酒と相性ぴったりのおつまみ系細巻です。
そして、柔らかく煮た穴子に柚子の風味……見た目、味、食感、香りと五感を総動員して楽しませてくれる、ラストに相応しい一皿です。
あ~美味しかった! もっと食べたいけど、ごちそうさまでした!!
SNS映えはしないかもしれない。でも、味と価格なら負けない
会計は5,000円弱。美味しくて新鮮なお寿司を食べられて、アルコールも飲み放題ということを考えれば、大満足のコストパフォーマンスだと言えるのではないでしょうか。
それにしても、なぜ独楽寿司ではこれほどまでに新鮮なお寿司を手軽なお値段で提供しつつ、アルコール飲み放題500円というクレイジーな(いい意味で)企画を打っているのでしょうか。
独楽寿司を運営する株式会社システム企画の副社長・高麗(こうらい)正之介さんにお話を聞いてみたいと思います(撮影時のみマスクを外しています)。
――今日はごちそうさまでした。それにしても、その格好は……(笑)、えっと、どういうことですか?
高麗さん:あ、パフォーマンスじゃないですよ(笑)。うちの場合は経営陣が漁港まで足を運び、セリから魚を買い付けています。今朝も小田原漁港まで行ってきました。
――え、セリから? しかも副社長自ら買い付けを??
高麗さん:たしかにうちぐらいの規模以上の回転寿司で、経営陣が買い付けに行っている店はほぼないと思います。でも、見る目のある人間が現地におもむくことで、漁港で一番いいものを買い付けてこられる。
同じ等級の魚を買い付けた仲買人さんに「どこのお店へ持っていくんですか?」と聞くと「都内の三ツ星レストランです」とか答えますからね。三ツ星レストランにも引けを取らないほど、仕入れにはこだわっていると自負しています。漁港の買参権を取得している回転寿司店なんて、うち以外で聞いたことないですからね。
――正直、価格があまりにもお手頃すぎて、そこまで仕入れにこだわっているとは気づきませんでした……! なぜ小田原漁港なんですか?
高麗さん:関東近郊の大きな漁港だと小田原以外に沼津や三崎があるのですが、沼津は遠いし、三崎はセリの時間が遅いので……アクセスもよく、地魚も多く揃っている小田原漁港を利用しています。たまに三崎市場にも行きますね。
――地魚というと先ほどいただいたカゴカキ鯛もそうですよね。調理に大変そうなイメージがあるのですが……!
高麗さん:調理にはかなり手間をかけています。地魚もそうですが、先ほど召し上がった〆さばやコハダは自家製ですし、活きた貝を店舗でおろしている回転寿司はほとんどないと思います。
――そりゃあ、美味しいわけだ……!
高麗さん:SNS映えするような、いくらてんこ盛りみたいなメニューはないんですけどね。味で勝負ってことです。そういえば「暴れ穴子」(350円)は食べました?
――暴れ穴子??
高麗さん:ぜひタッチパネルから注文してみてください。
――うんま!! すごい歯応えなんですが、噛めば噛むほど美味しさが広がっていきます。いつも食べている煮穴子とは全くの別物ですね。 生で穴子を食べたのは初めてですが、めちゃくちゃ美味しいです!
高麗さん:でしょう? アナゴはおろすとすぐに死後硬直が始まるので、一般的に生では食べられないんです。でも、うちは水槽で穴子を飼っているので、硬くなる前に調理して提供できる。もちろん職人の腕も欠かせません。まさに新鮮なネタと職人の技術があってこその独楽寿司ならではの一皿だと言えますね。
――これが、385円か……! 回転寿司でそこまでこだわるのにはどういう想いがあるのでしょう?
高麗さん:そうですね……逆にお聞きしたいのですが、“美味しさの正体”って何だと思いますか?
――え……何だろう……考えたこともなかったです。よく旨味成分みたいなワードは聞きますが……。
高麗さん:いろいろな考え方はあると思うのですが、私は回転寿司の場合は「鮮度=美味しさ」だと思っています。実際、とれたてのネタを提供したときと1日経ったネタを提供したときのお客さんのリアクションは全然違いますから。
結局、“自分たちが何を大事にするか”なんですよね。私たちが大事にしたいのが、味と価格。だから、自ら仕入れにも行くし、鮮度にもこだわっているわけです。
――ものすごく余計なお世話だと思うのですが、超新鮮なネタを回転寿司価格で提供しているとなると、経営が心配になってしまいます……。
高麗さん:ははっ、ありがとうございます(笑)。企業として利益はちゃんと出していますので、ご安心ください。
ポイントとしては、経営陣自ら動いて人件費を削減していることと、家賃や内装費などを抑えていることでしょうか。家賃の安い郊外のロードサイドに出店しているのも、すべてお客さんに新鮮な寿司をお手軽な値段で味わってほしいから。よく都心や横浜市内に在住の方に「近所に出店してほしい」と言われるので、心苦しい気持ちはあるのですが……。
――近所に出店してほしい気持ちはめちゃくちゃ共感できます。さらにアルコール飲み放題が550円ですよ。すごいキャンペーンですね。
高麗さん:だって、新鮮な寿司が手頃な値段で、かつお酒も安く飲めたら最高じゃないですか(笑)。自分の理想を形にしているだけです。100円の回転寿司チェーンとは同じフィールドでは戦えないので、居酒屋感覚で足を運んでもらえたら嬉しいですし。幸いなことに反響も大きく、最近は男性だけではなく一人飲みの女性のお客さまも増えてきたので、ほっと胸を撫で下ろしているところです。
――確かに、平日なら居酒屋よりも独楽寿司で飲み放題を楽しんだ方が得な気がする……!いや〜、最高の時間をありがとうございました。
高麗さん:こちらこそありがとうございました。寿司が好きであれば絶対に期待に応えられると思うので、ぜひまた食べにきてくださいね。
鮮度抜群のお寿司をお手頃に、しかもアルコール飲み放題とセットで楽しめる最高空間「独楽寿司」。このお店を知ってから、人生が少しだけ楽しくなったような気がします。
また行こうっと。
紹介したお店
独楽寿司 大和本店
TEL:046-261-1114
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです
※電話番号、営業時間、定休日、メニュー、価格など店舗情報については変更する場合がございますので、店舗にご確認ください
※お酒の提供については、現在、国や自治体の要請に準じています
著者プロフィール
田中嘉人
1983年生まれ。静岡県出身。静岡文化芸術大学大学院修了後、2008年にエン・ジャパンへ入社。求人広告のコピーライター、Webメディア編集などを経て、2017年5月1日独立。ジモコロ、SPOTなどを担当しつつ、ラジオドラマ脚本も書く。
Source: ぐるなび みんなのごはん
小田原漁港直送の絶品回転寿司(しかも90分飲み放題500円…!)を食べたら、人生がちょっと幸せになった