現地さながらの味を実体験…! 横浜市「鶴見の多国籍な食堂・食材店」をツアーする

ブラジル、ボリビア、ペルー、香港、イランほか「美味と食材」がズラリ

皆さんはじめまして。ケイタ☆ブラジルと申します。

この記事では、神奈川県横浜市の最北東端にある「鶴見区」の海沿いのエリアを紹介します。2022年のNHK朝ドラ「ちむどんどん」(沖縄からの鶴見区移住者の物語~ブラジルへ移民する同級生の噺も)の舞台のひとつともなったのが記憶に新しいところです。

鶴見は横浜駅と川崎駅の間に位置します。東京湾や鶴見川河口に面する「潮田」「仲通り」「本町通り」「鶴見中央」「生麦」「岸谷」という町名がついた徒歩30分圏内四方のエリアに、鶴見だからこそのお店と見どころが多彩にあります。散策してランチ、散策して夜ごはんといった具合に、1日コースで“大人の社会科見学”が楽しめちゃう穴場の町です。

【目次】

 

鶴見の海際にある公園からは、晴れた日に東京湾・横浜港から対岸の千葉県木更津や富津まで、パノラマな絶景が肉眼で楽しめます。このエリアには明治近代化以降の日本を代表する京浜工業地帯が作られました。その「歴史的ストーリーの裏舞台」=京浜工業地帯に隣接する地域は日本の近代史を象徴する数々の現場(どこかでご紹介したい!)と、グルメ垂涎の昭和〜多国籍な食堂・飲み屋・食材店がある特別な地域です(理由はのちほど)。

「生麦事件」慰霊碑の近くの歩道にある旧東海道の印。ここが海際であったことを伝えている絵
早川松山画「生麦之発殺」

鶴見には1年を通してお祭りが数多くあります。筆者がパッと思いつくだけでも、生麦駅前路上でのプロレスイベントなどが毎年行われるお祭り「生麦de事件DA!!」、推古天皇の時代からある「鶴見神社」の歴史的なお祭りの数々、潮田神社の圧巻の例大祭、沖縄系祭りの数々、横浜市の無形民俗文化財である奇祭「蛇も蚊も」、魚河岸街で行われる「生麦旧東海道まつり」、杉山神社例大祭などなど……。でもそれらとは別に、日常の鶴見を訪れるのも一興かもしれません。鶴見駅前の有名な總持寺にお墓がある岸谷地区出身のアントニオ猪木さんほか、プロレスラーをはじめ、プロ野球選手、Jリーガー、文化人、アーティスト、俳優、ミュージシャン、日本を代表する各界新旧の人物や歌にも所縁がたくさんあります。そんな横浜市鶴見区の沿岸部は古き良き日本に帰ってきたかのような下町です。素朴で人情にあふれ、「戦前さえ感じさせる昭和風情と、令和ダイバーシティが奇跡的に溶け合う」、ありそうで無い歴史と特徴がある町です。

横浜駅と川崎駅に挟まれた鶴見地区。“赤い電車”こと京浜急行で生麦駅、花月總持寺駅、京急鶴見駅。またはJR京浜東北線でJR鶴見駅。都心からフラリ小旅行気分、可能なら鶴見駅前ホテルをとって一泊二日の呑み食い、社会見学な散歩なんていかがでしょうか?

生麦事件⇒京浜工業地帯の中核⇒世界各地からの移住者

(左)歌川広重「鶴見川生麦の里」/(右)橋本貞秀「東海道之内 生麦」

江戸時代に歌川広重による浮世絵にも描かれた鶴見川生麦の里。生麦は江戸末期の「生麦事件」で有名な旧東海道の漁村で現在も生麦魚河岸街があります。19世紀末に明治政府が「琉球併合」そして1910年に「日韓併合」をして、明治末期20世紀初頭から京浜工業地帯の造成開始後、琉球(沖縄)や日本領となった朝鮮半島から、近代化事業と雇用が多くあった鶴見への移住が始まりました。以来、潮田地区〜生麦・岸谷地区まで韓国・朝鮮、台湾、香港、中国、イランの方々が、1990年の改正入管法施行以降はブラジル、ペルー、アルゼンチン、パラグアイ、フィリピン、ベトナム、ネパールほか、多数の国々の人々が横浜市鶴見区に移住され、首都圏有数の国際色豊かで、個性的な今日を迎えています。2023年に150周年を迎えた鶴見区の横浜市立・潮田小学校には“21カ国からの多国籍児童”が日本人児童と一緒に学び、“多文化共生、世界と繋がる鶴見”を育み続けています!

鶴見ツアーを楽しむには?

  • 多国籍な海辺の町、鶴見だからこそある、本場現地さながらの味、ソウルフードツアー!
  • 都心部の立派なレストランとは異なる、現地の食堂さながらの味と雰囲気を楽しめます。
  • 定休日、営業時間は変更される場合があります。必ずチェックしてからお出かけください。
  • 鶴見区潮田地区にあるブラジル、ボリビア、ペルー各店付近への路線バス経路、時刻表はお出かけ前にWeb鶴見駅西口バスターミナルのバスをチェックするとスムーズです。

 

さぁ、それではぜひ楽しんで行ってください!と手放しで言いたいのですが、ガイドされないと“一体全体、どこに何があるのか?見どころが何なのか?全然わからない”のが現実。そこで、昭和後期にこの町で産湯に浸かりお宮参りした筆者、ケイタ☆ブラジルがガイドしましょう。わたくし、「生麦・鶴見:オトナの社会科見学とグルメツアー」を自主企画し開催中。内外から老若男女多数の参加者を迎え、3年弱で160回を数えました。今回は、その中から抜粋でオススメのお店をご紹介します(実はもっといろいろあります!)。

個性豊かな各店の紹介

1. 香港家庭料理「マギーズ・キッチン」

すべて手作り!手間暇かけた骨付き鶏スープの丁寧な味わいが象徴的。香港で生まれ育った香港人のお母さん、マギーさんによる優しくてヘルシーな香港家庭料理・パン・スイーツを提供している生麦の人気店。 “香港人による香港料理”って、意外と少なく何よりおいしいので、遠方から来るお客さんと居合わせることが少なくありません。食べやすい味付けにも“香港らしさ”が光ります。ランチでもグランドメニューでも、ご飯類・一品料理・香港の麺類まで多彩にあります。生麦のご近所さんに人気なのは、毎日焼き立て数量限定の自家製パン(日が暮れる頃には売切れ注意)。そして夕方から販売されるおかず料理のテイクアウトも人気。筆者も一人でランチに、夕飯にと居心地の良いお店です。主婦に人気の手作りの香港流お菓子も本格的。日本語も流暢で、経験豊富なマギーさんとお話しをしていると、その味わいがさらに豊かなものになりますよ。香港料理のつまみで呑むのも一興。貸し切り予約も可能です。

豆豉スペアリブライス(骨付き鶏肉スープ付)
香港醤油で炒めたビーフ・ホーフアン米粉麺(骨付き鶏肉スープ付)
見逃せないマギーさん手作りの香港菓子。甘すぎずおいしく食べ応えもあります。

🇭🇰香港家庭料理「マギーズ・キッチン」Maggie’s Kitchen -cafe&bar-

Maggie’s Kitchen
〒230-0078 神奈川県横浜市鶴見区岸谷1-22-16
1,000円(平均)1,000円(ランチ平均)

テイクアウト可 / 最新情報はInstagram@maggies_kitchen__でご確認を。

 

2. 本格ペルシャ料理「カスピアン」

ペルシャ=イラン。同地、カスピ海沿岸部出身の方による本格イラン料理の名店です。これも日本では珍しく、何より現地さながらの味なので、都内や県外からの来客が後を絶ちません。イラン大使館員もオススメだとか。値段はファミレスに比べたら高めですが、本格的で多彩、おいしいメニューの内容とボリューム、付加価値はむしろコスパが高いと言えます。店内は異国へのワープ感MAX!悠久のペルシャへ旅気分です。本場・本物の醍醐味に満足間違いなし。中東諸国各地での経験がある筆者もうなりました。綺麗な店内は海外のような雰囲気で、内装や飾られているペルシャアートにも興味深く誘われます。筆者がお邪魔した時も、いろいろな国の外国人のゲストが。一方、近所のパパが本格バー・フロアで一人飲んでいたりもします。ランチで、一人で、カップルで、特別な記念日にも。いろいろなTPOで使い勝手の良い素敵なお店で、誰でも食べやすいメニューやソフトドリンクもあるので家族連れでも安心です。

国道1号線沿いに面する入口
清潔でモダン、そして随所にペルシャのアートが配されている店内
“Khoresht Gheime Sabzi” (ゴルメ サブジ シチュー)は、イランの家庭料理で、ビーフを香草と煮込んだもの
ひき肉と野菜ととろけるチーズをナンで包んで焼いた「サンボセ」

🇮🇷本格ペルシャ料理「カスピアン」CASPIAN

CASPIAN
〒230-0077 神奈川県横浜市鶴見区東寺尾4-7-14 ペルシャビル
2,000円(平均)

CASPIAN|A Persian Restaurant in Yokohama. Authentic Halal Cuisine.

 

3. ベトナム食堂「フォーミン」Pho Minh

生麦周辺で広く人気の、駅前ベトナム食堂。ベトナム人スタッフのフレンドリーな皆さんによる現地さながらの気軽さが魅力です。筆者イチオシは「ベトナム揚げ春巻き」にベトナムビール。バインミーパテや豚肉皮付き揚げほか、サイドメニューも多彩です。〆に自家製麺「牛肉のフォー」がオススメ。牛拳骨を12時間以上煮込んだこだわりのスープはまろやかでコクがあるのに、アッサリおいしくてラーメンよりも健康的。味変もいろいろ楽しめます。パクチーが苦手な人は抜くことも。店内に掲出された、往年のベトナム各地の街角写真を眺めながら、さりげないベトナムのゆるやかな音楽の調べに癒されましょう。優しい味に包まれ、気がついたらベトナム語しか聞こえない時、もうそこはベトナムです! お店の目の前には生麦の昭和風情あふれるお惣菜屋さん、すぐ近くのパン屋さん、喫茶店が。その前の階段を上がって、歴史ある杉山神社、生麦事件碑、名銭湯など、食後は見どころたくさんの生麦をお散歩!

下は豚の耳のサラダ。上は…名前失念!(すいません)
ビールに合う、絶品の豚肉皮付き揚げ
牛肉のフォー

🇻🇳ベトナム食堂「フォーミン」Pho Minh

フォーミン
〒230-0078 神奈川県横浜市鶴見区岸谷1-24-3 プチメゾン1F
1,000円(平均)1,000円(ランチ平均)

テイクアウト可

〈ネット予約はこちらからどうぞ〉

 

4. ブラジル食堂・食材店「ユリショップ」 

鶴見、潮田の顔。TVでもおなじみ、サンパウロ出身のユリさんご一家によるブラジルなどの現地輸入食材店と、現地さながらの食堂が組み合わさった老舗の名店。なんと無休で営業しています。店内には訪れるブラジル人Jリーガーや有名人の写真も。注文しやすい定食スタイルの料理の数々は、日本に住む皆さんにも食べやすい味でボリューム満点。小生のツアーでも最多訪問回数を記録しています。自家製のピメンタ(ブラジル式辛子ソース)は絶品(予約販売)。ブラジルのソフトドリンクも豊富です。現地でポピュラーな“サトウキビの生搾りジュース”はぜひ目で味わってから飲んで欲しい。パステウというブラジル式のパイ(中身は肉やチーズなどメニュー多数)、マンジョッカ芋フライにブラジルバーガーほか軽食も充実していて、ランチやカフェタイム、夕食やテイクアウトにと、使い勝手もバツグンです。多彩なブラジルのツマミ料理は代表的カクテル「カイピリーニャ」とどうぞ。お土産用に食材コーナーでお菓子や香辛料、スパイスにビン詰めなどをチェックして、食後にお買い物がオススメです。

ブラジルの街角によくある食堂さながら。ポルトガル語が飛び交う中で食べる料理はまた一味違う。お店のスタッフや常連さんとの交流も楽しみの一つ
“Picadinho de Carne Cebola e Páprica” 牛肉玉ねぎとピーマン・パプリカ炒め(ライス・豆スープ、サラダ付)
“Parmegiana de Carne” 牛カツトマトソースとチーズ(ライス・豆スープ、サラダ付)
“Bife Acebolado” 牛ステーキのタマネギ和え(ライス・豆スープ、サラダ付)

🇧🇷ブラジル食堂・食材店「ユリショップ」

営業時間:月曜は11:00-22:00 / 火曜〜日曜日は10:00-22:00  
TEL:045-504-7035 予約可 
鶴見駅から徒歩20分弱
JR/京急 鶴見駅東口バスターミナルから横浜市営バスで10分ほど
15系統(鶴見駅循環:向井町1丁目経由)で仲通り1丁目下車すぐ
鶴08(ふれーゆ行き:臨港バス)または市営バス27系統(安善町行き)で「本町通り四丁目」から徒歩4分

 

5. ボリビア料理と沖縄料理の名店「El Bosque」エル・ボスケ

牛ハチノスをじっくり煮込んだボリビア料理「アヒ・デ・パンサ」のライス付き。少し辛味があっておいしい

本格ボリビア料理の老舗、名店! 南米大陸の真ん中=ボリビア共和国に戦後移民した沖縄生まれのお母さんと、ボリビア生まれアルゼンチン育ちの旦那さんによる温かな手作り料理の人気店。ボリビア料理店は、日本には片手で数えるほどもないので、本当に希少です。本場から取り寄せた食材や料理の数々は、何度も通い倒さないとメニューを制覇できない多彩さ。同国独自のフルーツジュース「モコチンチ」や「チチャモラーダ」も人気。沖縄のご出身なので沖縄料理も食べられ、さらにブラジルのメニューも、という奇跡のようなお店です。店名はスペイン語で「森」の意。気さくなご夫婦によるお店なので、本当にアットホームです。テーブル席、カウンター、お座敷もあり、お一人様、カップル、3世代家族、学生グループなど広い客層が集います。沖縄からの移民話、日本に戻ってきてからのお話は本当に興味深く、ハっとさせられる人生訓と心意気に溢れ、筆者も何度泣いたことか!そんな深い人情味から、はるかなるアンデス山脈の東に広がるサンタクルスへ思いを馳せましょう。

ビーフステーキもボリビア流。おいしい
ボリビアから直送される食材があるのも同店の特徴。珍品ボリビアチーズの揚げ物「ケソ・フリット」は弾力があっておいしい。つまみにもお子様にも人気
「ポジョ・ア・ラ・チョレヤナ」鶏肉のカリカリ焼き野菜ソテー付、ライスセット

🇧🇴ボリビア料理と沖縄料理の名店「El Bosque」エル・ボスケ

レストラン エル ボスケ
〒230-0042 神奈川県横浜市鶴見区仲通1-55-5 1F
3,000円(平均)

大人数の場合はご予約を。

JR/京急 鶴見駅東口バスターミナルから横浜市営バスで10分ほど
15系統(鶴見駅循環:向井町1丁目経由)で仲通り1丁目下車すぐ
鶴08(ふれーゆ行き:臨港バス)または市営バス27系統(安善町行き)で「本町通り四丁目」から徒歩2分

 

6. 絶品ペルー料理店「エル・パイサノ」El Paisano

絶品「セビーチェ・ミスト」は、シーフードのピリ辛レモンマリネ

外の縦型看板が移転前の「パライゾ・ブラジル」のままなのはご愛嬌。小生の「生麦・鶴見ツアー」の中でも最も反響がある名店です。ちなみに「世界のベストレストラン50」で2023年はペルーのお店が堂々の世界1位(2022年は2位)に選ばれるなど、ペルー料理は世界的に注目の的なのです。スペイン語で「田舎者」と名付けられた同店は一人でも家族でも気軽に入れる食堂で、ペルー出身のご夫婦による数々の美味にはうなるばかり。都内や遠方からもペルー料理の名店の噂を聞きつけ訪れる日本人・海外客が絶えません。ペルーに限らず、スペイン語圏各国のお客さんのエスパニョールが聞こえてくる時は、本場・海外気分が全開になります。筆者が必ず注文する一品目は魚介のセビーチェ。ほかにも、肉料理や中国系ペルー料理「チーファ」、鶴見ならではの沖縄系メニューを一味違う味付けで食べられる唯一無二の名店。現地のビール各種、ペルーのカクテル「ピスコサワー」をぜひ。〆はペルー式プリンやケーキにコーヒーをどうぞ。

「ペスカド・ア・ロ・マチョ」白身魚フライトシーフードのピリ辛ソースがけ
「セコ・デ・レス・コン・フレホレス・イ・アロス」牛肉のコリアンダーソース煮込みとカナリア豆煮込みライス付き
「アヒデガジーナ(Ají de gallina)」は、鶏肉のペルー風ピリ辛クリームシチュー。美味!

🇵🇪絶品ペルー料理店「エル・パイサノ」El Paisano

営業時間 平日:17:00-22:00(少しの間ランチお休み) 土日:12:00-22:00
JR/京急 鶴見駅東口バスターミナルから横浜市営バスで10分ほど
15系統(鶴見駅循環:向井町1丁目経由)で仲通り1丁目下車徒歩2分
鶴08(ふれーゆ行き:臨港バス)または市営バス27系統(安善町行き)で「本町通り四丁目」から徒歩5分

 

7. MAHALOH(マハロー)ブラジル食材スーパー、精肉、パン工房

8. BURGER’YA(バーガーヤ)ブラジルバーガー店

名物のブラジルバーガーは種類もたくさんあり、ボリュームも満点!

ブラジルを中心としたお洒落な輸入食材スーパー。新鮮な精肉、野菜、魚介類、ブラジル料理に必要な各種材料、飲料、お酒、冷凍食品、お菓子までズラリ。店内にはブラジル式パン屋さん(で、ぜひ翌日のパンとチーズとハムをゲットしましょう)、軽食やスイーツを売るコーナー、ブラジル料理の弁当とお惣菜コーナー。有名TV番組でも紹介された名物、ジューシーでアツアツなブラジル式バーガー屋さんと、イートイン席も店内に併設しています。なのでブラジル食材の買い物後に、食べ応え満点のブラジルバーガーを食べる人が続出。通販サイトや各SNSも積極的に展開しているので要チェックです。店内でわからないことがあれば、ブラジル人スタッフの皆さんがとても親切に日本語で説明して下さいます。首都圏屈指の“鶴見のブラジルコミュニティー”の楽しさ、多彩さ、新時代、勢いを表す存在。小生の生麦・鶴見ツアーで、日本人の皆さんに自慢できて、分かり易く、お買い物したくなるお店ですよ!

広々とした店内には野菜、精肉、魚介類ほかの食材、お酒、お菓子までズラリ。イートインスペースもあります
ベーカリーコーナーにはブラジル式の各種パンの他に軽食お惣菜や手作りお菓子、そして調理肉類からお弁当まであります
ブラジルの食材に事欠きません。保冷バッグを持って遠方から買い物に来る人も

🇧🇷 MAHALOH(マハロー)ブラジル食材スーパー、精肉、パン工房
🇧🇷 BURGER’YA(バーガーヤ)ブラジルバーガー店

営業時間 10:00-20:00 無休
JR/京急 鶴見駅東口バスターミナルから横浜市営バス27系統「安善町」行で10分「潮田神社前」下車。潮田銀座通りの信号を渡り徒歩1分

MAHALOH IMPORT SHOP

 

9. ペルー料理レストラン KOKY’S PERUVIAN RESTAURANT:コキス

名物“ペルー式の絶品ローストチキン”をぜひ召し上がれ!はるか南米大陸のペルーから運んできた専用の大型ロースターでしか作れない、外はカリっと、中はジューシーな美味。1名〜大人数まで食べやすい各サイズも嬉しい。ここはペルー式牛ハツ炭火串焼きほか、グリル系料理が秀逸なうえに、セビーチェ〜チーファまで海鮮・麺類メニューも豊富です。まるで青山あたりの美術ギャラリーのような、ペルーのアートピース・オブジェや絵画が欧米型の細長くモダンな店内を飾り、ラテンの音楽が流れて気分はもう現地の街角。別の店の紹介でも書きましたが、ペルー料理の世界的な評価は高く、ワールド・トラベル・アワード「世界で最も美食を楽しめる国」部門で、ペルーは11年連続最優秀賞受賞の美食の国。ランチにディナーに、1名〜家族でも使い勝手が良くカジュアル。大人気のおいしいペルー流ケーキ各種を食べにいくのも◎。ラテンアメリカ圏共通の、作り立てのミートパイ「エンパナーダ」とペルーの国民的ジュース、紫トウモロコシの「チチャモラーダ」もぜひお土産に!

ペルー式の絶品ローストチキン
この日はエンパナーダにペルーのカクテルやドリンクで4人飲み
“CEVICHE MIXTO”(セビーチェミスト:海鮮のマリネ)。 白身魚(PESCADO)だけのセビーチェもあります

🇵🇪ペルー料理レストラン KOKY’S PERUVIAN RESTAURANT:コキス

営業時間  月~土曜が12:00-15:00(L.O.14:30) / 17:00-21:30(L.O.20:30) 
日曜は12:00-21:00(L.O.20:00) 定休日:無休
JR/京急 鶴見駅東口から徒歩15分
横浜市営バス15系統(本町通1丁目 経由循環) 鶴見駅前行で5分「本町通2丁目」下車。そのまま本町通り商店街を徒歩1分 
https://kokysrestaurant.com/

 

10. 絶品ブラジル式炭火焼き鳥バール「Bom bar」 ボン・バール

金・土曜限定のブラジル式串刺し焼肉「エスペチーニョ・ヂ・カルネ」他にも焼き物いろいろ

“良いバー”という名前が表す通り、ブラジル人ご夫婦による人気の良店。ブラジル好き以外の方々にも筆者のツアーで好評です。メニューが大幅に変更されましたが、事前に予約すると、現行メニューにないものも作ってくれます。週末限定、店頭で炭火焼きするブラジル式串刺し焼肉「エスペチーニョ・ヂ・カルネ」は必食の人気メニュー!ブラジルのツマミ系メニューが丁寧でひとひねり効いた独自のおいしさなので、お酒も進みます。無論、ブラジルのカクテルもあります。夜な夜な潮田地区のブラジル人、ペルー人たちが飲みにくる、時にとてもにぎやかな人気店。一人でも気軽に入れて、日本語やポルトガル語で彼らとブラジルのようにオープンマインドで話して楽しく飲んだりできるのでぜひ。大型モニターにはブラジルの最新〜往年のミュージックビデオが流れていて、元MTVの番組MCだった現役DJの筆者も楽しんでつい長居してしまうことも。ブラジルの軽食〜夕食に事欠かないし、バーとしての機能と雰囲気も良くて◎♪。テイクアウトももちろんOK。

店頭で週末のみ行われる炭火焼きはお店の名物。ブラジル人のお客さんたちとの会話も楽しめます
“Queijo frito”(ケイジョ・フリット=ブラジル式チーズ揚げ)。タレもおいし~!
左はブラジル最大の命の源「マンジョッカ芋」揚げ。右は”Dadinho de tapioca”ダヂーニョ・ヂ・タピオカ=タピオカ粉とチーズのサイコロ揚げ

🇧🇷絶品ブラジル式炭火焼き鳥バール「Bom bar」 ボン・バール

営業時間 水〜土曜 17:00-23:00
JR/京急 鶴見駅東口バスターミナルから横浜市営バス27系統「安善町」行で10分「潮田神社前」下車スグそこ。潮田銀座通り沿い。
https://www.instagram.com/bombartsurumi/

 

11. ブラジルレストラン「Brasil Bar & Grill」 ブラジルバー&グリル

バラード(肉を土鍋でベーコンとペパロニと一緒に溶けるまで煮たもの)

代官山から移転。日本のTV番組でも特集され近年注目度が高い、地球最大級の熱帯性湿地“パンタナル”(世界遺産)がある地域の味と世界観が、同店の特徴です。ブラジル内陸部「マトグロッソ・ド・スル州」の手作り料理が食べられる日本で珍しい店。日本語も流暢なシェフのリアラさんの故郷、現地の農場や自然界を表す内装やオブジェ、何より本格的な薪焜炉を用いた料理の数々。各調味料も自家製で、厳選した素材と、イチから手間隙かけた本格的な味が楽しめます。ビュッフェがある日曜日には、ブラジル各地方料理のアラカルトメニュー+週替わりの一皿も味わえます。名物ブラジル式BBQ=シュラスコ食べ放題は、少人数の場合は前日か来店3時間前まで、大人数の場合は1週間前までにご予約を。1名〜家族連れまで、ランチ〜カフェタイム〜ディナーまで、ゆったり過ごせるのが嬉しいところ。テイクアウトやブラジル弁当も人気です。ご主人はフロリダ出身で米国のセンスも光り、ブラジルとともに大陸精神を感じます。最新情報はSNSを要チェック。

「フェイジョントロペイロライス」イチボ肉2切れ、豚バラのカリカリ揚げ、サラダ付き
薪焜炉や窯が見られて、ムードある居心地の良い店内ではライヴがある時も
“Vatapá”(ヴァタパ)といったブラジル北東部~北部でポピュラーな郷土料理なども食べられる

🇧🇷ブラジルレストラン「Brasil Bar & Grill」 ブラジルバー&グリル

BRASIL BAR&GRILL (ブラジルバー&グリル)
〒230-0041 神奈川県横浜市鶴見区田町3-142-8
3,500円(平均)1,200円(ランチ平均)

JR/京急 鶴見駅東口バスターミナルから横浜市営バス27系統「安善町」行で10分「潮田神社前」下車。潮田銀座通りの信号を渡り徒歩1分 

https://brasilbargrill.com/ Instagram

 

12.  完全ブラジル式パステウ専門店「ラビパ・パステウ」 Rabipa Pasteis

パステウをできたてアツアツで食べられる店頭にはテーブルと椅子も。家で温めても◎

ブラジルNo.1ソウルフード=「パステウ」は現地で日本人移民と中国人移民によって作られた食べもの。夢と友情と歴史あふれる、大きな揚げパイの中にさまざまな各種肉類、野菜、チーズなどが入っています。その専門店が本場ブラジルのごとくあるのも、鶴見ならでは。ピッツァにさまざまな味付けや種類があるように、パステウのパイの中身にもいろいろな種類の味があります。その数なんと13種類! 付け合せの野菜の細切れを中に入れて楽しみます。ブラジルは米国本土より広い大国。だから各州と地方によって文化も異なりますが、パステラリーアと呼ばれるパステウ専門店が街に何軒か必ずあります。サッカーの名門があるサントス市出身のビアンカさんが丁寧に作るパステウは鶴見No.1。テーブルと椅子も何席かあるので、店頭で食べてビアンカさんやブラジル人のお客さんとの会話や時間を楽しみましょう。嬉しい悩みの種は種類が多くて何度も通わなければならないこと! ブラジル式チュロスやガラナもぜひ。

パイ生地の中に、いろんな味が! 専門店ならではの種類とクオリティーで大人気!
路地にあるパステウ専門店には遠方からのお客さんも続々といらっしゃり、人気を感じます
ブラジル式のキャラメルがけチュロスも人気の一品

🇧🇷完全ブラジル式パステウ専門店「ラビパ・パステウ」 Rabipa Pasteis

京急鶴見駅東口から徒歩約8分650m
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13. ブラジル食堂・食材店「パライゾ・ブラジル」 

パライゾ名物の「ピッカーニャ」イチボ肉のシュラスコは絶品です!

「ブラジル天国」と名付けられた老舗ブラジル食堂であり、ブラジル式精肉・食材販売店。同じ潮田地区内から現在の場所に移転しました。ブラジル南部パラナ州出身のお母さん、マリアさんが明るくフレンドリー。その手作りでおいしいメニューは、ブラジルバーガーほかブラジルの軽食やツマミ系メニュー、鶏、豚、牛肉を使った定食も。中でも目玉であるブラジルステーキ、イチボ肉のグリル「ピッカーニャ」は絶品ですよ!フェイジョアーダなど煮込み系料理も人気です。テイクアウトももちろんOK。日本語は下手だとおっしゃるわりに、ご近所さんや日本人客に人気があります。いつも笑いと他愛もない話が弾み、パライゾに居合わせた見知らぬお客さん同士も仲良くなってしまうだなんて、ブラジル現地の雰囲気を楽しめて、癒されます。広くて明るい店内ではブラジルのイベントやワークショップも。最寄りは鶴見駅からは1.8km、川崎駅からは2.9kmですが、川崎駅からの方が目の前のバス停への運行数が多いので、出かける前にWeb時刻表のチェックを!大人数時は事前予約推奨です。

マリアさんの手作り料理は懐かしいブラジルのママの味がします。ブラジルのパンやパイ、お酒のツマミ系メニューもいろいろあります
食べごたえのある”Bife acebolado”(ビッフェ・アセボラード=
牛ステーキのタマネギ和え。ブラジル式ビーフステーキ)はビールにぴったり!
ブラジルと言えば「フェイジョアーダ」。長時間、煮込んだ肉と黒豆のシチューをご飯にかけて、お好みでコーヴィ(ケール)とファリーニャ粉、辛子などをかけて食べます

🇧🇷ブラジル食堂・食材店「パライゾ・ブラジル」

無休 月〜金は11:00-15:00.と17:00-22:00 土日は11:00-22:00
駐車場有り 
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鶴見ツアーをぜひお楽しみください

ご紹介した各店はどこも特徴と味が異なり、何度でも通い続けられるのが魅力です!

今回、ざっと厳選してご紹介をさせていただきました。まだまだいろいろな国の魅力と個性と付加価値がいっぱいのお店がたくさんあります!

「ダイバーシティ」という言葉をリアルに体現する横浜市鶴見区の沿岸部は、日本の未来を占う最先端の現場と言えます。食文化や音楽、そして地元の歴史や縁起、個性あふれる祭りの数々を通じて、たくさんの出会い、コミュニケーションが生まれる夢と心意気を感じられる付加価値を、ぜひお楽しみください! 都心から近く、何度も通える面白い内容がいっぱいの穴場ではないでしょうか? 街で見かけたらお声がけください!

 

取材と写真:KTa☆brasil(ケイタブラジル) https://keita-brasil.themedia.jp/

Newsweek誌「世界が尊敬する日本人100」に選出。祖父に幼少期より連れられ、戦前からの鶴見の記憶を聞き見て回り今日に至る、鶴見人。今年出版される横浜本でも鶴見のページを担当。夢は「鶴見本」の出版と、鶴見を舞台にした昭和人情あふれるドラマや映画の制作。「日本の過去と今の素顔が見える町、鶴見」を多くの人に体験して欲しいと願っている。

Source: ぐるなび みんなのごはん
現地さながらの味を実体験…! 横浜市「鶴見の多国籍な食堂・食材店」をツアーする

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