こんにちは。韓国出身の料理研究家、金英貨(キム・ヨンハ)です。
韓国の冬を代表する屋台スイーツといえば、焼き芋やたい焼き、ホットクなどがあります。なかでもホットクは近年、日本でも大人気。
子どものころ、寒い日に屋台の前で、焼きたてアツアツのホットクを「ふーっ、ふーっ」と冷ましながら頬張ったことを思い出します。ホットクの甘さに身を委ねていると、寒さをしばらく忘れたものです。
このホットク、近年は東京の新大久保などでも注目を浴びています。
私も新大久保で食べてみましたが、お店によって味も少しずつ違っていて、食べ比べが楽しかったです。
韓国でも地域ごとに種類や特徴があり、デザートから食事のかわりになるものまで、非常にバリエーションが豊富なのもホットクの魅力。
実は材料も入手しやすく、作り方も意外と簡単なので、家族みんなで一緒に作って、一緒に食べてみると、楽しい時間を過ごせること間違いなしですよ。
それではさっそく、ホットクの基本レシピとアレンジレシピを紹介していきましょう!
ホットクの基本レシピ
材料(3個分)
- ドライイースト・・・3g
- お湯(ぬるま湯)・・・100ml
- サラダ油(生地用)・・・小さじ2
- サラダ油(手に塗る用、焼く用)・・・適量
- 【以下A】
- 強力粉・・・80g
- 白玉粉・・・25g
- 砂糖・・・小さじ2
- 塩・・・ひとつまみ
- 【以下B】
- 黒砂糖・・・大さじ1/2
- 砂糖・・・大さじ3
- 刻みくるみ・・・大さじ1
- シナモンパウダー・・・適量
作り方
1. ボウルにドライイーストとお湯を入れ、混ぜ合わせる。
2. 別のボウルにAを入れて1.を注ぎ、表面がなめらかになるまで5分ほどよくこねる。粉にお湯が馴染んできたらサラダ油を入れ、さらにこねる。ひとつにまとまったらしっかりとラップをかけて、15分ほど発酵させる。
3. Bをボウルに入れ、混ぜ合わせておく。
4. 発酵を終えた2.を3等分し、手にサラダ油を塗ってから生地を手のひらに広げ、中央に3.をのせて包む。
5. フライパンにサラダ油をひき、4.のとじた部分を下にして焼く。焼き目がついたらひっくり返して、茶碗やコップの底などで押し付けながら、全体が平らになるように焼きつける。
6. 両面にこんがりと焼き目がついたら完成。
こちらのホットクはまさに昔ながらの、定番のレシピ。子どもから大人まで世代を問わず愛される、懐かしの味です。
香ばしく焼き上がったモチモチのホットクを口に入れると、なかからシナモンと黒砂糖の風味がたまらないシロップがジュワッと滲み出し、もうたまりません!
砂糖とシナモンの割合は好みに応じて調節して構いませんので、ぜひ自分なりの配合を見つけて、楽しんでみてください。
おすすめのアレンジレシピ①【あんクリームチーズホットク】
材料(3個分)
- ドライイースト・・・3g
- お湯(ぬるま湯)・・・100ml
- サラダ油(生地用)・・・小さじ2
- サラダ油(手に塗る用、焼く用)・・・適量
- 粒あん・・・30g
- クリームチーズ・・・30g
- 【以下A】
- 強力粉・・・80g
- 白玉粉・・・25g
- 砂糖・・・小さじ2
- 塩・・・ひとつまみ
作り方
- ボウルにドライイーストとお湯を入れ、混ぜ合わせる。
- 別のボウルにAを入れて1.を注ぎ、表面がなめらかになるまで5分ほどよくこねる。粉にお湯が馴染んできたらサラダ油を入れ、さらにこねる。ひとつにまとまったらしっかりとラップをかけて、15分ほど発酵させる。
- 発酵を終えた2.を3等分し、手にサラダ油を塗ってから生地を手のひらに広げ、中央に3等分した粒あんとクリームチーズをそれぞれのせて、包む。
- フライパンにサラダ油をひき、3.のとじた部分を下にして焼く。フライがえしやヘラなどで押し付けて、全体を平らにしながら両面を焼く。焼き目がついたら完成。
甘い粒あんと、濃厚なクリームチーズの相性がぴったりな一品。
今回は粒あんを使用しましたが、こしあんでももちろん美味しくいただけますよ。
甘栗や焼き芋を入れるのもおすすめです。
おすすめのアレンジレシピ②【キムチーズホットク】
材料(3個分)
- ドライイースト・・・3g
- お湯(ぬるま湯)・・・100ml
- サラダ油(生地用)・・・小さじ2
- サラダ油(手に塗る用、焼く用)・・・適量
- 【以下A】
- 強力粉・・・80g
- 白玉粉・・・25g
- 砂糖・・・小さじ2
- 塩・・・ひとつまみ
- 【以下B】
- キムチ(刻み)・・・30g
- シュレットチーズ・・・40g
作り方
- ボウルにドライイーストとお湯を入れ、混ぜ合わせる。
- 別のボウルにAを入れて1.を注ぎ、表面がなめらかになるまで5分ほどよくこねる。粉にお湯が馴染んできたらサラダ油を入れ、さらにこねる。ひとつにまとまったらしっかりとラップをかけて、15分ほど発酵させる。
- Bをボウルなどに入れて、混ぜ合わせる。
- 発酵を終えた2.を3等分し、手にサラダ油を塗ってから生地を手のひらに広げ、中央に3.をのせて包む。
- フライパンにサラダ油をひき、4.のとじた部分を下にして焼く。フライがえしやヘラなどで押し付けて、全体を平らにしながら両面を焼く。焼き目がついたら完成。
相性抜群のキムチとチーズを具材にした、おかず系のホットクです!
とろける熱々チーズのまろやかさに、キムチの旨味と辛さが融合して、思わず唸ってしまうほどの美味しさに。大人のお酒のおつまみにもピッタリのホットクですよ。
おすすめのアレンジレシピ③【チャプチェホットク】
材料(3個分)
- ドライイースト・・・3g
- お湯(ぬるま湯)・・・100ml
- サラダ油(生地用)・・・小さじ2
- サラダ油(手に塗る用、焼く用)・・・適量
- チャプチェ(参考レシピはこちら)・・・100g
- 【以下A】
- 強力粉・・・80g
- 白玉粉・・・25g
- 砂糖・・・小さじ2
- 塩・・・ひとつまみ
作り方
- ボウルにドライイーストとお湯を入れ、混ぜ合わせる。
- 別のボウルにAを入れて1.を注ぎ、表面がなめらかになるまで5分ほどよくこねる。粉にお湯が馴染んできたらサラダ油を入れ、さらにこねる。ひとつにまとまったらしっかりとラップをかけて、15分ほど発酵させる。
- チャプチェをキッチンばさみで刻んでおく。
- 発酵を終えた2.を3等分し、手にサラダ油を塗ってから生地を手のひらに広げ、中央に3.をのせて包む。
- フライパンにサラダ油をひき、4.のとじた部分を下にして焼く。フライがえしやヘラなどで押し付けて、全体を平らにしながら両面を焼く。焼き目がついたら完成。
具材がたっぷり入ってボリューム満点のチャプチェホットクは、おやつだけでなく、小腹がすいたときの軽食や食事のかわりとしても大活躍! チャプチェのほか、冷蔵庫のなかにある余ったお惣菜を入れてもOK。いろいろな具材を試してみてください。日本のお惣菜だと、きんぴらゴボウがとくにオススメです。
おすすめのアレンジレシピ④【チョココーンフレークホットク】
材料(3個分)
- ドライイースト・・・3g
- お湯(ぬるま湯)・・・100ml
- サラダ油(生地用)・・・小さじ2
- サラダ油(手に塗る用、焼く用)・・・適量
- 板チョコ・・・50g
- コーンフレーク・・・20g
- 【以下A】
- 強力粉・・・80g
- 白玉粉・・・25g
- 砂糖・・・小さじ2
- 塩・・・ひとつまみ
作り方
- ボウルにドライイーストとお湯を入れ、混ぜ合わせる。
- 別のボウルにAを入れて1.を注ぎ、表面がなめらかになるまで5分ほどよくこねる。粉にお湯馴染んできたらサラダ油を入れ、さらにこねる。ひとつにまとまったらしっかりとラップをかけて、15分ほど発酵させる。
- 板チョコを細かく砕いて、コーンフレークと合わせる。
- 発酵を終えた2.を3等分し、手にサラダ油を塗ってから生地を手のひらに広げ、中央に3.をのせて包む。
- フライパンにサラダ油をひき、4.のとじた部分を下にして焼く。フライがえしやヘラなどで押し付けて、全体を平らにしながら両面を焼く。焼き目がついたら完成。
デザート系ホットクの最強レシピ!
とろ~り溶けた甘いチョコと、香ばしいコーンフレークのサクサク食感が楽しい一品です。ホイップクリームや果物などをトッピングしても、とても美味しくいただけます。
美味しいホットクを作るためのアドバイス
1. ドライイーストを入れる
生地にドライイーストを加えることで、よりもっちりとした風味のよいホットクに仕上がります。
2. 発酵時間の目安
季節(気温)により、生地の発酵時間は異なります。目安としては、生地を引っ張り上げた際に糸が張ったような状態になっていればOK。生地を触って確認しながら、発酵時間を加減してみてください。
3. 手に油を塗る
手に油を塗ってから成形すると、生地が手に貼り付いたりすることなく、中身が出ないように包み込むことができます。
4.サラダ油のかわりにバターで焼いても美味しい
焼くときにバターを使用すると、風味が豊かな濃厚ホットクになります。
5. 食べ残ったホットクは?
冷凍保存が可能です。レンジやトースターで温めなおすだけで、いつでも焼き立てのホットクを楽しむことができますよ。
最近は、市販品のホットクミックスがアジア食材店やネット通販などで手に入るようになりました。それらも手軽なので悪くはありませんが、近所のスーパーでも買える強力粉と白玉粉を用意すれば、家庭で簡単に韓国本場の味が再現できます。
ホットクは、具材やトッピングの組み合わせ次第で、いろいろな味わいが楽しめます。
焼きたて熱々のホットクの上にアイスクリームや果物をのせたり、砕いたナッツをふりかけたり、きな粉を全体にまぶしてから蜂蜜をかけたりと、食べ方は無限大です。
生地さえ用意してしまえば、あとはアイデアひとつでさまざまに応用できるホットク。ぜひ作ってみてくださいね!
(編集:漆原直行 / 企画:河瀬璃菜)
著者プロフィール
金 英貨(キム ヨンハ)
フードコーディネーター. 料理研究家
1977年8月19日生まれ。韓国出身。
食のコンテンツ企画制作会社や食品企業にて、レシピ開発やスタイリング、フードコーディネートを手がけます。書籍、雑誌、動画などのフードコーディネートも担当させていただいています。
韓国料理を得意とし、韓国の家庭料理からおもてなし料理の料理教室の講師も務めています。
Source: ぐるなび みんなのごはん
【レシピ】韓国の屋台スイーツ「ホットク」が超優秀…!デザートに食事におつまみに、旨さも食べ方も無限大だよ